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2020年9月24日 (木)

10月1日から居住用賃貸建物の消費税処理が変わります -こんなの会計システムで対応できませんよー

本日から1週間後、令和2年10月1日以降に取得する居住用賃貸建物については消費税の仕入税額控除ができなくなります(消法35の2)。

(参考)消費税法改正のお知らせ
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/r02kaisei.pdf

これは、令和2年度の税制改正における「居住用賃貸建物の取得等に係る仕入税額控除制度の適正化」にともなうものです。
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ここでいう「居住用賃貸建物」とは、以下の2つの要件を満たす資産です(消法30⑩)。
要件1 住宅の貸付の用に供しないことが明らかな建物以外
要件2 税抜き1千万円以上の物件(高額特定資産又は調整対象自己建設高額資産)

2重否定が使われていてわかりづらい表現になっていますが、簡略化すれば、1,000万円以上の建物については仕入税額控除できない と考えていただいて結構です。

ただし、仕入税額控除が完全にできないわけではなく、3年以内(正確には購入日から第3年度の課税期間の末日まで)に
・住宅以外の用途で貸付した場合
・譲渡した場合
には、一定の調整計算を行って取得時の消費税額を仕入税額控除の対象にできます。

この改正は、金地金の売買を利用して課税売上割合を調整する租税回避行為への対抗策として導入されたのですが、経理担当者にとっては大変、厄介な制度です。

単純に仕入税額控除の対象外になるのではなく、購入後3年間は、物件ごとに個別に顛末を管理しなければ正確な消費税申告ができません。
したがって、会計システム上で「居住用賃貸建物」という新しい消費税区分を設けたとしても、システムで自動的に消費税計算を行うことは不可能です(別途Excelで管理するしかないでしょう)。

不動産業の方々は既に対応策をご検討されていると思いますが、通常、不動産を購入しない一般事業会社の方々で、不動産取引が生じた際に従来通りの処理を行わないようにご注意ください。

【ご案内】
みずほセミナーで、新しい収益認識基準のセミナーを開催します。
2020年10月15日(木)
収益認識会計基準の主要ポイント解説とシステム対応~導入・見直し
https://www.mizuhosemi.com/section/group/20-11036.html

多くの方のご参加をお待ちしております。

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