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2017年6月 9日 (金)

消費税法における仮想通貨の定義-システム運用はつらいよ-

先日のブログで仮想通貨に関する消費税法上の扱いをご紹介したのですが、読者の方から
「そもそも仮想通貨は、どのように規定されているのか?」
という質問をいただきました。

消費税法上、仮想通貨の定義は資金決済法に委ねられており、先日のブログではその箇所の引用が洩れていましたので、あらためて補足しておきます。

消費税法施行令第9条第4項において支払手段に類するものとして非課税取引となる仮想通貨は、
資金決済に関する法律(平成21年法律第59号)第2条第5項(定義)に規定する仮想通貨
であり、改正された資金決済法律第2条第5項では、仮想通貨を次のように規定しています。

資金決済法 第2条
 (一部略)
第5項  この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。
一  物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
二  不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

「不特定の者を相手方として」という要件が、Suicaなどの電子マネー(資金決済法第3条で規定する前払式支払手段)などとは異なる定義になっています。

有名なビットコイン以外にも、既に仮想通貨の種類は700以上存在するようですが、上記の規定から対象の有無を検討することになります。

ここで、突然、話が飛びますが、上記の条文は総務省が管轄する法令データ提供システム(e-Gov)から拝借しています。

資金決済法の改正根拠となる「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第62号)を読んでいたところ、次のような条文に目が止まりました。

第十一条 資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。
 (一部略)
第十条第一項第九号中「禁錮」を「禁錮」に改める。

「禁錮を禁錮に改めるとは、一体、何を変えるのか?」
それとも
「e-Govの誤植か?」
と思って、金融庁のHPで新旧比較表を確認したところ。

(改正案)
201706091


(現行)
201706092

つまり、「禁錮(こ)」の「こ」のルビを外す改正でありました。
その理由については、参議院法制局のコラムに説明されているように、平成22年の常用漢字表の改定で、「禁錮」の「錮」が常用漢字に加えられ、ルビが不要になったことによるものだそうです。

私のようにシステムを扱う人間にとっては、既にインターネット上で表現できないルビなどという厄介な機能は、個々に法律を改正するのではなく、まとめて取ってくれればと思うのですが。

仮想通貨だブロックチェーンだと現代ITの最先端の話をしていたはずが、最後はシステム運用の難しさという古典的な課題にたどり着いてしまいました。

世の中は、このような地道な努力の積み重ねで動いているわけです。

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