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2016年8月 4日 (木)

「消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置」の公表 -これでIT部門は楽になるのか?―

8月2日付で、自由民主党政務調査会から『消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置』が公表されました。
https://www.jimin.jp/news/policy/132828.html

去る6月1日に、安倍首相が消費税率の引上げ時期を平成29年4月1日から平成31年10月1日に2年半延期することを表明しました。
その際には、インボイス方式(適格請求書等保存方式)の導入時期等、その他の税務措置の方針については明らかにされませんでしたが、当該資料によって改正措置の概要が示されました。
主要論点をまとめると以下のようになります。

消費税率10%の引上げ時期を平成29年4月1日から平成31年10月1日に2年半延期。

・インボイス方式(適格請求書等保存方式)の導入時期も当初の平成33年4月1日から平成35年10月1日に2年半延期

・軽減税率導入後、中小事業者に対する売上税額と仕入税額計算の特例措置の適用期間も2年半延期。

・当初、中小事業者以外の大企業等にも認められていた売上税額と仕入税額計算の特例措置は適用されない。

20160804


売上税額計算の特例措置とは、軽減税率対象品と標準税率対象品を区分できない事業者に対して、売上税額を
① 軽減税率商品の仕入割合
② 連続する10営業日における軽減売上割合
③ 一律50%

を用いて簡便的に計算するものです。

同様に、仕入税額の特例措置は、軽減税率対象品と標準税率対象品を区分できない事業者に対して、仕入税額を
① 軽減税率商品の売上割合
② 簡易課税の事後的な適用

によって簡便的に計算します。

延期前の法令では、上記特例計算について中小事業者以外の大企業にも1年間の期限付きで適用が認められていましたが、2年半の猶予が与えられたことから大企業については適用されないことになりました。

特に、連続10営業日の軽減売上割合を用いる方法は、どの10日間を採用するかは任意であり、これを大企業に適用するならば、一番有利な10日間を選ぶことで数億単位で納税額に影響が出ます。

こんな面倒なシミュレーションを経理部やIT部門がやらされたら堪らないなあと思っていましたので、大企業への適用が中止されたのは経理やIT部門の方々にとっては、むしろ朗報と言えましょう。

10%への税率改正時期が延期されてもインボイス方式の導入時期は平成33年4月のまま延期されないという最悪のシナリオも予想していたのですが、それが杞憂に終わって何よりです。

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