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2016年3月 3日 (木)

「会計の基本」10刷りの御礼と書評「JTのM&A」

昨日のブログでは、芳林堂の自主廃業、ジュンク堂 千日前店の閉店と出版業界の景気の悪い話を紹介してしまいましたが、今日は景気のいい話です。

このたび、拙書 『この一冊ですべてわかる 会計の基本』 が、刊行から5年半で10刷り となりました!

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これも、一重に読者並びに営業部門を中心とした日本実業出版の皆様のご協力のおかげです。この場をお借りして御礼申し上げます。

本書は会計の基本書でありますが、増刷のたびに最新の会計制度にあわせて改訂を行っています。
「この一冊ですべてわかる」という副題の通り財務会計から税務まで広範囲を対象としているため改訂にも手間がかかるのですが、その中で最も面倒なのが章末ごとに記載したブックガイドの見直しです。

刊行当時に掲載した推薦図書から、この5年間で半分以上の書籍が入れ替えられています。これは、掲載から外した書籍の質の問題ではなく入手困難になる書籍が多いためです。
近年の出版環境では書籍の寿命は年々短くなっており、そもそも、出版社自体が倒産してしまうケースも増えています。その結果、代わりの書籍を探してこなければならないのです。

一方、新刊でお薦めの書籍についても順次追加しており、今回の改訂時に追加したのが新貝康司氏の 『JTのM&A』 です。
ということで、ここからは簡単ですが『JTのM&A』をご紹介していきましょう。

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本書は、JT代表取締役副社長の新貝康司氏が、RJRインターナショナル、ギャラハーといった海外たばこ事業買収の経験をまとめたものです。
題名は「M&A」になっていますが、本書で一番、参考になるのはJTにおける「ガバナンス」の考え方です。

実務において、「ガバナンス」のレベルをどう設定するかは、大変、難しい問題です。
上場企業の場合、「ガバナンス」の最低レベルが内部統制監査をクリアするところにあるのは明解ですが、そこを超えて「ガバナンス」の上限を語りだすと突然、神学的な理想論まで飛躍しがちです。
本書におけるJTのガバナンスの考え方は、そのような極論に対して現実的なレベルを示す基準となるでしょう。

企業買収の一連の流れを学ぶためにも有益ですし、日々、内部統制業務に携わっている方々にとっては仕事のモチベーションを上げる一冊としてもお薦めです。
拙書では「第12章 組織再編」の推薦図書に加えましたが、むしろ「第5章 内部統制」の方が適切だったかもしれません。

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