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2015年10月 9日 (金)

書評「関ヶ原合戦」の不都合な真実 (川越高校ノーベル章受賞記念編)

先日、東京大学教授の梶田隆章氏がノーベル物理学賞を受賞されました。

梶田氏が卒業された 川越高校 は、私の母校でもありまして、ニュースなど見ながら友人と盛り上がっておりましたところ、高校の同級生である安藤優一郎氏から献本をいただきました。

20151009


ということで、いつもはビジネス書しか取り上げない当ブログですが、本日は川越高校ノーベル賞受賞記念(?)ということで、門外漢ながら
「「関ヶ原合戦」の不都合な真実」(PHP文庫)
をご紹介したいと思います。

作者の安藤優一郎氏は、歴史学者として執筆や講演、ドラマの時代考証などで活躍されており、既に30冊を越える作品を著しています。

「勝てば官軍、負ければ賊軍」の例え通り、現在に伝わる史実は、勝者の側からのバイアスが多く混じっています。
そこで、過去の史実をもとにして歪曲された歴史を是正したいというのが作者の一貫した姿勢であり、それは幕末時代を取り上げた前作 「幕末維新 消された歴史」(日本経済新聞出版社) からも引き継がれています。

(ちなみに、この書籍の日経の編集者が、私の担当者と同じでして、その縁で安藤氏が学友と気づいたのが実態であります)

今回は、徳川家康の戦略的完勝と言われている関が原の戦いの事実を解き明かしていきます。

有名な関が原の戦いは、実際は数時間で決着がついていたとか、小早川秀秋への「問鉄砲」は、実際にはなかったといった話は、最近のテレビ番組等の知識から、ご存知の方も多いかもしれません(確か、私はNHKの「その時、歴史は動いた」で見たような)。

本書は、そのような著名トピックスだけではなく、関ヶ原の戦いに至るまでの秀吉、家康、三成の関係を時系列に紐解くことで、関ヶ原の戦いの実態を検証し直しています。

先日、NHKスペシャルで山崎豊子氏の特集がありましたが、物語や小説における「ラベル付け」の威力は強大です。
それがゆえに、多くの人々の記憶に残るのは確かですが、その結果、見落とされたり曲解された事実に光をあてることが歴史家の仕事でありましょう。

言われてみれば、「あの時代に、徳川家康だけ、うまく立ち回れたわけないよなあ」という客観的な事実を再認識できる一冊になっています。

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