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2013年7月 5日 (金)

改正消費税法における矛盾

今回の消費税改正によって、税抜価格ベースの積上げ処理を許容する消費税施行規則が復活しました。
改正された施行規則の附則は、先日のブログ で御紹介したとおり、以下の通りです。

消費税法施行規則
附則(平成15年9月30日財務諸表令第92号)
第2条
4 事業者が、平成26年4月1日以後に行う課税資産の譲渡等(新法第63条の2の規定の適用を受ける課税資産の譲渡等に限る。)に係る資産又は役務の価格につき同条の規定による表示を行っている場合において、当該課税資産の譲渡等に係る決済上受領すべき金額を当該資産又は役務の税込価格を基礎として計算することができなかったことにつきやむを得ない事情があるときは、当該課税資産の譲渡等に係る消費税額等については、当分の間、旧規則第22条第1項の規定は、なおその効力を有する。

つまり、この施行規則は平成26年4月1日以後の取引のみが対象になります。

一方、昨日、成立した「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」の第10条において、特例として税抜価格表示を許容しています。

この特例法の施行期日について、公正取引委員会のHPで、下記のような説明があります。

http://www.jftc.go.jp/oshirase/syouhizeisekoukijitu.html

(注) 消費税転嫁対策特別措置法の適用について
 本法律の施行期日は平成25年10月1日ですが,本法律により規制の対象となるのは,平成26年4月1日以降に供給する商品又は役務について行われる転嫁拒否等の行為や転嫁を阻害する表示です。
 また,本法律第10条に規定されている総額表示義務に関する特例については,施行期日から適用されますので,平成25年10月1日以降,表示価格が税込価格であると誤認されないための措置を講じた場合に限り,税込価格を表示しないことが可能となります

総額表示義務の特例については、消費者への周知の必要もあるため、平成25年10月1日以降から適用できることになっています。

そこで、平成25年10月以降に税抜ベースにシステムを修正したとしても、前述した積上計算の特例は、平成26年4月1日以後の取引を対象としているため、半年間は積上計算の特例は適用されません。

平成26年4月1日までは、価格表示だけ税抜にしろということなのでしょうか?

そもそも、施行規則の改正時に「資産又は役務の価格につき同条の規定による表示(つまり、総額表示)を行っている場合において」の文章は、改正されなかったので、この施行規則は、あくまでも総額表示をしていて代金計算が税抜ベースのもののみが対象と理解するのでしょうか。

すみません、私、頭が混乱して、夜も眠れません・・・・

【追記】

総額表示(消費税法第63条)の適用外になるので、施行規則の附則第2条第2項(B to Bの総額表示を求められていない一般事業会社における積上計算を許容する規定)にしたがえばいいのかと思ったのですが、そうすると、附則第2条第4項の存在意義がなくなるのではないかという新たな矛盾が・・・
結局、施行規則附則第2条第4項は、総額表示で税抜積上計算を許容するためのもの(そもそも、この規定は平成16年総額表示導入時に、システム的に対応が困難な事業者向けの時限規定でした)と整理すれば、いずれにしろ積上計算は許容されるので結論的には妥当ということでしょうか。(これで、眠れるか)。

【追記】

平成25年6月28日付で、消費税法施行規則の改正が行われました。詳細は、7月11日付のブログをご参照ください。

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