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2012年11月26日 (月)

書評 『初めてでもよくわかる 原価計算』

先日、イージフ社CFOの野口由美子先生から新刊の『 初めてでもよくわかる 原価計算 』(日本実業出版社)を献本していただきました。

原価計算という領域は、会計制度の中でも難易度が高いため、専門的な書籍が中心で入門書が少ないのが現状です。

最近の作品では、佐久間裕幸先生が『ゼロからはじめる原価計算 個別原価計算編 』を刊行されており、こちらの書籍も丁寧な解説で入門者向けの内容になっています。
ただし、佐久間先生の作品は「個別原価計算編」と「総合原価計算編」にわかれていますので網羅性とコスト・パフォーマンスという点では、野口先生の著作に分があるでしょうか。

本書を、最もお勧めしたい読者は、公認会計士試験の受験生の方々です。
現在の会計士受験は、独学での学習は困難であり、ほとんどの受験生はTACや大原等の予備校に通われていると思います。

会計学の管理会計論(昔は原価計算という独立科目でした)の初回講義において、講師が勧める参考書籍は岡本清先生の名著『原価計算 』(国元書房)しかありえません。

向上心に燃える受験生は、すぐさま水道橋の丸沼書店で岡本原価計算を購入しますが、手にした瞬間に通読するのは不可能なことに気付きます(何と990ページ!)。
その結果、原価計算については、授業の進捗通りに逐次的に学習せざるを得ません。

講習の初期段階で、原価計算の全体像をつかめる本を一冊通読しておけば、予備校での授業は、もっと効率的なものになるでしょう。

本書は、そのような受験生のニーズに合致する一冊であります。

(ちなみに、本書中のコラムでは、会計領域ごとの推薦図書が挙げられているのですが、「財務会計」において拙書 『会計の基本』 を推薦していただきました。この場をお借りして、お礼申し上げます。)

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コメント

 ブログの中で拙著をご紹介いただき,ありがとうございます。すでに3年経過していますが,今頃,発見した次第です。受験生のためにお勧めという野口由美子先生の原価計算ですが,確かに私の著書は,個別原価計算編と総合原価計算編を分けていることからもわかるとおり,企業の経理担当者が自社に原価計算を導入しよう,顧問税理士が顧問先に原価計算を指導しようという場合に,その企業の態様に合わせて,無駄なく説明できるように個別と総合を分けた次第です。
 実務家向けを想定しているため,簿記検定には必須と思われる階梯式配賦法も省略するという内容になっています(私は,実務で階梯式配賦法を見たことがありません)。ともあれ,著書のご紹介ありがとうございました。

投稿: 佐久間裕幸 | 2015年8月10日 (月) 12時03分

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