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2012年11月

2012年11月30日 (金)

書評「社長のための1年で会社を黒字にする方法」

先日、アガットコンサルティングの武田雄治先生から『社長のための 1年で会社を黒字にする方法 』(日本実業出版社)を献本していただきました。

最近、中央経済社から『 「経理の仕組み」で実現する決算早期化の実務マニュアル 』を出されたばかりですが、矢継ぎ早の新刊です。

本書は中小企業の経営者を対象に、黒字化する方法を解説しています。
題名は「1年」で黒字化と大胆ですが、中身は岡田 斗司夫氏の『いつまでもデブと思うなよ (新潮新書) 』におけるレコーディング・ダイエットと同じく、まず記録することから始めるという王道を説くものです。

規模の大小を問わず、すべての会社は会計記録を付けているわけですが、それらの記録は税務申告にしか使われていないのが現状です。そこで、自社の現状を知る手段として会計を使いこなし、コスト削減、粗利率向上、売上向上の3ステップで改善を進めていきます。

黒字化の第一ステップはコスト削減ということで、本書でも様々なコスト削減方法が紹介されていますが、経理業務の合理化という点に特化した書籍としては、児玉尚彦先生の『新版 ココまでできる経理の合理化 』(日本能率協会マネジメントセンター)などを併読するのもよいでしょう。

武田先生の書籍は、中央経済社刊行のものと日本実業出版社刊行のものでは、かなりトーンが違いますので(誰でもそうかな?)、本書は武田節炸裂の、痛快な一冊になっております。

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2012年11月26日 (月)

書評 『初めてでもよくわかる 原価計算』

先日、イージフ社CFOの野口由美子先生から新刊の『 初めてでもよくわかる 原価計算 』(日本実業出版社)を献本していただきました。

原価計算という領域は、会計制度の中でも難易度が高いため、専門的な書籍が中心で入門書が少ないのが現状です。

最近の作品では、佐久間裕幸先生が『ゼロからはじめる原価計算 個別原価計算編 』を刊行されており、こちらの書籍も丁寧な解説で入門者向けの内容になっています。
ただし、佐久間先生の作品は「個別原価計算編」と「総合原価計算編」にわかれていますので網羅性とコスト・パフォーマンスという点では、野口先生の著作に分があるでしょうか。

本書を、最もお勧めしたい読者は、公認会計士試験の受験生の方々です。
現在の会計士受験は、独学での学習は困難であり、ほとんどの受験生はTACや大原等の予備校に通われていると思います。

会計学の管理会計論(昔は原価計算という独立科目でした)の初回講義において、講師が勧める参考書籍は岡本清先生の名著『原価計算 』(国元書房)しかありえません。

向上心に燃える受験生は、すぐさま水道橋の丸沼書店で岡本原価計算を購入しますが、手にした瞬間に通読するのは不可能なことに気付きます(何と990ページ!)。
その結果、原価計算については、授業の進捗通りに逐次的に学習せざるを得ません。

講習の初期段階で、原価計算の全体像をつかめる本を一冊通読しておけば、予備校での授業は、もっと効率的なものになるでしょう。

本書は、そのような受験生のニーズに合致する一冊であります。

(ちなみに、本書中のコラムでは、会計領域ごとの推薦図書が挙げられているのですが、「財務会計」において拙書 『会計の基本』 を推薦していただきました。この場をお借りして、お礼申し上げます。)

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