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2011年2月

2011年2月25日 (金)

平成23年度税制改正による減価償却の監査上の取扱い

昨日、日本公認会計士協会より、監査・保証実務委員会報告第81号「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」の改正案が公表されました。
http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/81.html

今回の改正は、「過年度遡及会計基準」への対応が主な目的ですが、2月14日のブログでご説明した平成23年度の税制改正に関する部分も含まれていますので、その部分を解説します。

各社の減価償却方法は、平成19年度改正による200%定率法導入との関連から、以下の図のように様々な組み合わせが存在します。
20110225syoukyaku 
(出典:日本公認会計士協会「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」公開草案 表2)

新規取得資産と既存資産ごとに話を整理します。

■新規取得資産(平成23年4月1日以後取得分)の取扱い
●従来から一貫して法人税法による普通償却限度額を正規の減価償却費とする場合
(平成19年3月31日以前分は旧定率、平成19年4月1日以後分は定率法(250%定率法)平成23年4月1日以後取得分には新しい定率法(200%定率法)を採用する場合)
⇒法令等の改正に伴う変更に準じた正当な理由による会計方針の変更
 (つまり、会社個別の「正当な理由」は必要ありません)

●従来からの減価償却方法を継続して適用する場合
⇒(そもそも)会計方針の変更にあたらない。

●上記以外の減価償却方法の採用
⇒自発的な会計処理の変更(したがって、変更について正当な理由が必要になります)。

■既存資産の取扱い
⇒既存資産の減価償却方法の変更は、すべて自発的な会計処理の変更(したがって、変更について正当な理由が必要)

この委員会報告を理解するためには、監査・保証実務委員会実務指針第78号「正当
な理由による会計方針の変更等に関する監査上の取扱い」の知識が前提になりますので、再度、ご確認をお願いいたします。

また、当公開草案への意見提出期限は平成23年3月17日までになっています。

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2011年2月24日 (木)

BODY READING とは何ぞや?

本日、丸ノ内カフェで開催された「BODY READING ~ことば響かせ、ことば味わう~」に参加してきました。

講師は「ほっとけないよ」等のヒット曲でも有名な楠瀬誠志郎さんです。楠瀬さんは、現在、ボイストレーニングのスタジオBravo-para”を表参道と名古屋で開校しています(奇縁なのですが、楠瀬氏の弟さんと私は、小学校の同級生であります)。

私は、セミナーの仕事で1日中、話すことがあるのですが、よくのどを痛めることがあるので、一度、しっかり発生法を勉強したいと思っていました。

Koenodashikata今回のセミナーのBODY READING とは、楠瀬氏が提唱する朗読を中心とした発声トレーニングです。普段、発声について意識することがないだけに、改めてその奥深さを認識できるセミナーでした。

また、楠瀬さんの新しい書籍「CDつき 声の出し方、話し方―ミラクルボイストレーニング 」が、先日、刊行されたそうなので、、私も、本書で再度、復習したいと思います。

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2011年2月18日 (金)

Amazonランキング総合1位の産みの親

昨年発売した「12歳でもわかる! 決算書の読み方」は、おかげ様でAmazonランキング総合1位を獲得することができました。

ひとえに、ご購読いただいた皆様のご協力あってのことですが、本書が他の会計書籍と異なるアプローチを提供できたことも要因のひとつでしょう。

そのアプローチが、決算書を「顔」に見立ててしまうという「似顔絵貸借対照表」なのですが、この手法は、我が国の似顔絵界の第一人者、小河原智子氏の『だれでもカンタン!「ポジション式」似顔絵入門』からヒントをいただいたものです。

つまり、小河原先生は私にとってAmazon総合1位の産みの親とも言える存在なのです。

本日、当事務所の近所の表参道にて小河原先生の展覧会が行われていましたので、ご挨拶にうかがってきました。

Ogawara_espace_2

お会いするのは初めてだったのですが、展覧会開催のご多忙の中、あたたかく対応していただきました(「似顔絵貸借対照表」のあまりのバカバカしさに、呆れられていたのが実際とは思いますが)。

なお、小河原先生が所属するe-spaceの展覧会は、2月20日(日)まで、下記会場にて開催中です。
小河原先生以外にも多くの方々のイラストが無料で拝見できます。

アートスペース リビーナ
港区北青山3-5-25表参道ビル4F
http://www.ryabina.com/

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平成23年度消費税改正 個別対応方式と一括比例配分方式

平成23年度税制改正の概要については、先日のブログご紹介していますが、お問い合わせの多い、消費税の仕入税額控除の改正部分について、改正法案をもとに再度ご説明しておきます。

【追記】 H23年6月22日に成立した最終法案と、個別対応方式と一括比例配分方式の解説は、新しいエントリーにまとめてありますので、こちらをご参照ください。

昨年末の税制改正大綱では、このように説明されています。

●消費税仕入税額控除の改正 p100
② 課税売上割合が95%以上の場合に課税仕入れ等の税額の全額を仕入税額控除できる消費税の制度については、その課税期間の課税売上高が5億円(その課税期間が1年に満たない場合には年換算)以下の事業者に限り適用することとします。
(注)上記の改正は、平成24 年4月1日以後に開始する課税期間から適用します。

改正法案にしたがって、該当する現行条文を改正すると以下のようになります。(赤文字が追加箇所)。

(仕入れに係る消費税額の控除)
消費税法 第30条第2項
 前項(仕入に係る消費税の控除)の場合において、同項に規定する課税期間における
課税売上高が5億円を超えるとき、又は当該課税期間における課税売上割合が100分の95に満たないときは、同項の規定により控除する課税仕入れに係る消費税額及び同項に規定する保税地域からの引取りに係る課税貨物につき課された又は課されるべき消費税額(以下この章において「課税仕入れ等の税額」という。)の合計額は、同項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める方法により計算した金額とする。
一 当該課税期間中に国内において行つた課税仕入れ及び当該課税期間における前項に規定する保税地域からの引取りに係る課税貨物につき、課税資産の譲渡等にのみ要するもの、課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等(以下この号において「その他の資産の譲渡等」という。)にのみ要するもの及び課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものにその区分が明らかにされている場合 イに掲げる金額にロに掲げる金額を加算する方法
  イ 課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ及び課税貨物に係る課税仕入れ等の税額の合計額
  ロ 課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要する課税仕入れ及び課税貨物に係る課税仕入れ等の税額の合計額に課税売上割合を乗じて計算した金額
二 前号に掲げる場合以外の場合 当該課税期間における課税仕入れ等の税額の合計額に課税売上割合を乗じて計算する方法

条文中の「課税期間」は、その事業年度を指しており消費税法における「基準期間」(その事業年度の前々年)とは異なりますから、5億円を超えた年度から即適用になる点に注意してください。

また、個別対応方式と一括比例配分方式に関する以下の基本通達も確認しておきましょう。

消費税基本通達
(個別対応方式の
適用方法)
11―2―18 

個別対応方式により仕入れに係る消費税額を計算する場合には、その課税期間中において行った個々の課税仕入れ等について、必ず、課税資産の譲渡等にのみ要するもの、その他の資産の譲渡等にのみ要するもの及び課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものとに区分しなければならない。したがって、例えば、課税仕入れ等の中から課税資産の譲渡等にのみ要するものを抽出し、それ以外のものをすべて課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものに該当するものとして区分することは認められないのであるから留意する。

(一括比例配分方式から個別対応方式への変更)
11―2―21 
一括比例配分方式を適用した事業者は、法第30条第5項((仕入控除方式の変更))の規定により一括比例配分方式を2年間以上継続した後でなければ、個別対応方式に変更できないのであるが、一括比例配分方式を適用した課税期間の翌課税期間以後の課税期間における課税売上割合が95%以上となり、同条第1項((仕入れに係る消費税額の控除))の規定が適用される場合も、一括比例配分方式を継続適用したこととなるのであるから留意する

【追記】
会計の基礎から最新の税制改正までを解説するセミナーを開催します。
最新の消費税改正から、新しいIFRS収益認識基準まで 
『販売・購買管理の基礎とシステム設計入門』

2012年 3月15、16日  
講師:岩谷誠治 主催:ソフト・リサーチ・センター
http://www.src-j.com/index.html (月別一覧から検索してください)

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2011年2月14日 (月)

平成23年度 減価償却制度改正のまとめ

平成23年度税制改正における減価償却制度の改正概要についてまとめておきます。

■200%定率法の導入
平成23 年4月1日以後に取得する減価償却資産の定率法の償却率は、従来の定額法の償却率(1/耐用年数)を2.5倍した率(250 %定率法)から、2倍した率(200%定率法)に変更されます。
この改正にあわせて従来の改定償却率及び保証率も見直されます。

新しい200%定率法導入にあたり、以下の2つの経過措置が設けられます。

経過措置1(経過年度における現行償却方法の継続適用)
定率法を採用している法人が、平成23 年4月1 日前に開始し、かつ、同日以後に終了する事業年度においては、その年度内に取得した減価償却資産を現行償却率による定率法(250%定率法)で償却できます。

経過措置2(従来取得資産に対する200%償却法の選択適用)
現行の償却率(250%定率法)を採用している減価償却資産について、改正後の償却率(200%定率法)を用いて償却することができます。この時、当初の耐用年数で償却を終了するように改訂償却率及び保証率も見直されます(ただし、平成23 年4月1日以後最初に終了する事業年度の申告期限までに届出が必要)。

なお、改正法案は、既に国会に提出されていますが、減価償却の詳細は法人税法本法ではなく、法人税法施行令に規定されているため、法案では詳細がわかりません。関連政令の改正は、本法が国会を通過した後の3月末に公布されるのが通例です。

一方、財務会計における減価償却費の扱いについては日本公認会計協会、監査・保証実務委員会報告第81号「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」にしたがいます。

当委員会報告も今回の税制改正に合わせて改正が見込まれるため、対応方針の決定は改正結果を待たざるを得ない状況にあります。

《追記》
平成23年4月24日「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」の改正案が公表されました。
http://iwatani-c.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/23-f37e.html

【追記 2015/9/16】
減価償却制度の全体像については、下記エントリーにまとめてあります。
 『減価償却計算の歴史 改定償却率や償却保証額は、どこから生まれてきたのか』

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2011年2月 3日 (木)

本日のIFRSセミナー受講者の皆様へ 消費税の改正情報

本日、開催されたSRC主催のIFRSセミナー受講者の皆様、ご多忙のところご参加いただきありがとうございました。

セミナーの最後でお伝えした、本年度の税制大綱における消費税改正の論点については、下記ブログをご参照ください。

http://iwatani-c.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/23-681c.html

また、会計を基本から学びたい方向けに、本日と同じSRC様主催で下記セミナーを用意しております。

「~IFRSにも対応する~ 会計システムの基礎とシステム設計入門」
日時 2011年3月1、2日 10:00~17:00

さらに、会計システムと消費税の関係及び、今回の税制改正による個別対応方式と一括比例配分方式への対応については、下記のセミナーでご説明します。

「~IFRSにも対応する~ 販売・購買管理システムの基礎とシステム設計入門」
日時 2011年3月17、18日 10:00~17:00

多くの方の参加をお待ちしております。

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2011年2月 2日 (水)

「新聞記者の情報術講座」のご案内

日経ビジネススクールでお世話になっている方から、セミナー企画の案内をいただきました。
その名も「新聞記者の情報術講座」

http://www.nikkei-nbs.com/nbs/original20110218.html

日経新聞の記者が 「134年の歴史の中で培ってきた」ノウハウを開陳するという。捨て身の企画(?)です。
さすがに、インパクトがあるようで、私が、紹介のタイミングを逸している間に、2月18日の開催分は既に満席となっております。
3月15日に追加開催されるようですので、これから参加希望の方は、こちらをご利用ください。

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2011年2月 1日 (火)

内部統制府令の改正案公表

本日、2月1日、金融庁から内部統制府令及び同ガイドラインの改正案が公表されました。

http://www.fsa.go.jp/news/22/sonota/20110128-7.html

これは、昨年12月22日、企業会計審議会内部統制部会による内部統制基準及び実施基準公開草案の公表を受けてのものです。

http://www.fsa.go.jp/news/22/sonota/20101222-7.html

今後、従来の「重要な欠陥」、「開示すべき重要な不備」と表現されます(内部統制府令案 第2条第10号)。
新しい内部統制府令は、平成23年4月1日以後開始する事業年度からの適用が予定されています。

しかし、「開示すべき重要な不備」は、字数が長すぎますねえ。これからは、適当な略語が使用されるのでしょうか?

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