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2008年6月

2008年6月30日 (月)

「工事契約に関する会計基準」の金商法上の取扱い

本日、6月30日付けで、金融庁から「財団法人財務会計基準機構・企業会計基準委員会の公表した『工事契約に関する会計基準』の取扱いについて」が公表されています。

http://www.fsa.go.jp/common/law/kaiji/08s.pdf

内容は、同基準を、「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」として取り扱い、平成21年4月1日以後に開始する事業年度及び連結会計年度から適用することを示しています。また、平成21年3月31日以前に開始する事業年度等への早期適用も認められており、会計基準に記載された適用時期から変更はありません。

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2008年6月27日 (金)

「工事進行基準で経営はこう変わる」第3回 補足

日経新聞のWebサイトBizPlusに連載している

「適用直前! 工事進行基準で経営はこう変わる」

第3回「「工事契約の新しいルール」が公開されました。

新しい工事契約会計基準の中心となる条文は、文中で引用した第9項になります。

従来、工事契約の収益認識基準については、進行基準と完成基準を任意に選択して適用することができました。しかし、新基準では「成果の確実性の有無」によって契約を区分し、成果の確実性が認められる場合には進行基準、確実性が認められない場合には完成基準を適用します。

本文中において、新基準の導入によって「国際的な会計基準の動向とも整合したもの」と記載しましたが、正確に表現すると若干違いがあります。
日本基準では成果の確実性が認められない場合に「工事完成基準」を適用しますが、国際会計基準(IAS11号)では、「工事原価回収基準」(発生した費用のうち、回収可能性が高い部分について収益計上を行なう)が採用されます。

このような違いが生じた理由については、工事契約会計基準 第54項を御参照ください。

P.S こちらもよろしくお願いします 「国語 算数 理科 しごと」

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2008年6月25日 (水)

内部統制Q&A追加版の公表

昨日6月24日付けで金融庁から「内部統制報告制度に関するQ&A」の追加分が公表されました。

http://www.fsa.go.jp/news/19/syouken/20080624-3.html

今回の追加分は、実務上の問題に的確な答えを提供しおり、SOX法対応業務に従事されている方々には必読の資料です。
何点か気になるQuestionをピックアップしておきます。

(問28)【僅少な業務プロセスの評価】
重要な事業拠点における企業の事業目的に大きく関わる勘定科目に至る業務プロセスについて、どんなに小さな業務プロセスでも評価対象としなければならないのか。例えば、それらの売上高を合算しても、連結売上高の5%以下となる業務プロセスについては評価の対象にしないといった方法をとることは問題とならないか。

(答) 
(一部略) 例えば、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目の一つである売上について、売上に至る業務プロセスの金額を合算しても、連結売上高の概ね5%程度以下となる業務プロセスを、重要な事業又は業務との関連性が低く、財務報告に対する影響の重要性が僅少なものとして評価の対象からはずすといった取扱いがありうるものと考えられる。

(問43)【重要な欠陥の判断(監査人に対する照会・相談)】
監査人に対して、会計処理についての照会・相談を多く行っている企業は、信頼性のある財務報告の作成に必要な能力が不足していると判断され、重要な欠陥に該当するのか。

(答)
企業が監査人に対して会計処理についての照会・相談を行うことは、これまでの財務諸表監査の実務でも行われてきたことと承知しており、財務諸表等の作成はあくまで企業・経営者によって行われるとの前提の下に、複雑な取引が発生した場合の会計処理について監査人に対して照会・相談を行うことは必ずしも重要な欠陥に該当するものではない。

監査する側としては、次の問と答えが気になります。

(問67)【評価範囲の外から重要な欠陥が発見された場合の取扱い】
経営者は、基準及び実施基準に準拠して決定した評価範囲について評価を実施したが、内部統制報告書を提出した後に、結果的に、当該評価範囲の外(例えば、その売上高が連結ベースの売上高の概ね3分の2程度に入らない連結子会社)から重要な欠陥に相当する事実が見つかった場合には、内部統制報告書に記載した評価結果を訂正しなければならないのか。また、この場合、監査人が内部統制監査報告書において無限定適正意見を表明していたときには、監査意見も訂正しなければならないのか。

(答)
1.経営者が、基準及び実施基準に準拠して決定した評価範囲について評価を実施している場合においては、内部統制報告書を提出した後に、結果的に、評価範囲の外から重要な欠陥に相当する事実が見つかったとしても、内部統制報告書に記載した評価結果を訂正する必要はないと考えられる。(以降略)

自社の問題点解決に頭を悩ませる前に、まずはこのQ&Aを読んでみてください。

私事で、恐縮ですが、このQ&Aを読むと、2年前に指摘していた通りの状況になったなあと感慨深いです。

P.S こちらもご一読をおすすめします 「国語 算数 理科 しごと」

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2008年6月24日 (火)

「国語 算数 理科 しごと」が電子書籍になりました

おかげ様で、拙書「国語 算数 理科 しごと」が、ご好評いただき、このたび電子書籍化されました。
電子書籍のほうは、改題されておりまして
「こどもと話そう!「しごとって何」?」
という題名になっています(内容は書籍版と同じです)。
本屋へ行かずにクリックひとつで手に入り、おまけに、お値段も735円(税込)と大変お買い得になっていますので、こちらも是非、ご利用ください。

ご購入は、下記サイトの電子書店をご利用ください。
紀伊国屋BookWeb

電子書籍ぱぴれす

楽天ダウンロード

電子書籍アスペクト

SpaceTown ブックス

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2008年6月23日 (月)

工事進行基準における混乱

日経コンピュータ 2008年6月15日号「CLOSE UP」という記事に、大手ITベンダーの工事進行基準に対する取組み状況についてのアンケート結果が載っています。

その記事の題名が、
「95%が工事進行基準を適用へ  大手ITベンダー40社緊急調査」
になっているのですが、この題名は、ちょっとおかしくないでしょうか?

公開企業については、「工事契約に関する会計基準」が強制的に適用されるものですから、「適用しますか? しませんか」という問いは意味を持ちません。
本文を読むと適用開始時期についても合わせて質問しており、そちらが記事の主内容ということは読み取れるのですが、題名とはアンマッチです。

さりとて、今回の「ソフトウェアへの工事進行基準」適用対象会社を定義するのも結構厄介な話です。
なぜなら、「工事契約に関する会計基準」において規定される「工事進行基準」と法人税法において求められる「工事進行基準」という2つの概念が存在するためです。

工事進行基準の詳細については、当ブログでも適時、ご案内していく予定ですが、お急ぎの方は、拙書「ソフトウェア業における工事進行基準の実務」も御参照ください。

P.S こちらもよろしくお願いします 「国語 算数 理科 しごと」

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2008年6月19日 (木)

ソフトウェア業向け工事進行基準セミナー追加開催

先日、ご案内した、日経ビジネススクール主催のIT企業、ソフトウェア業向け工事進行基準セミナー(7月7日開催分)が満席になりました。

つきましては、8月28日に追加開催が決定しましたので、こちらへのご参加もご検討ください。

「ソフトウェア業のための工事進行基準への実務対応
~2009年度からのソフト開発への工事契約会計基準適用に向けて今なすべきこと~ 」
主催 日経ビジネススクール 
日時 2008年8月28日 10:00~17:00
場所 丸の内オアゾ 丸善3階 日生セミナールーム

http://www.nikkei-nbs.com/nbs/seminar/080828H15_4.html
 
なお、8月28日の開催場所は、大手町日経新聞別館から、丸の内オアゾに変更されていますので、ご注意ください。

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2008年6月18日 (水)

連結範囲についての実務指針

若干、旧聞に属してしまいますが、2008年5月13日付けで企業会計基準委員会から、
企業会計基準適用指針第22 号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の
決定に関する適用指針」
が公表されました。

http://www.asb.or.jp/html/documents/docs/VC-hanni/

(ASBJのHPにおける会計基準の公開は、2ヶ月間経過後は会員以外は閲覧できなくなりますので、ご注意ください)、
これは、従来、実務上の指針になっていた 監査委員会報告第60号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する監査上の取扱い」に代わるものです。

以前、私の会計関連のセミナーにご参加いただいた方々には、連結範囲を判断する際に監査委員会報告第60号を参照する旨お伝えしていたと思いますが、今後は、この新しい適用指針第22号を参照するようご注意ください。

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2008年6月16日 (月)

「工事進行基準で経営はこう変わる」第2回 補足

日経新聞のWebサイトBizPlusに連載している「適用直前! 工事進行基準で経営はこう変わる」
第2回「工事進行基準と工事完成基準」が公開されました。

文中の説明が洩れてしまいましたが、同一の工事契約から生じる利益の総額は、工事進行基準、工事完成基準のいずれを採用しても同額です。工事進行基準の場合には、利益の認識が工事期間に渡って分割されるだけです。

文中のグラフもそのような意図で作成しており、工事進行基準のグラフ上に記載されている点線は、完成基準の利益総額との関係を表したものです。
グラフが小さくてわかりづらいかも知れませんので、この場をお借りして補足しておきます。

P.S こちらもよろしくお願いします 「国語 算数 理科 しごと」

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2008年6月11日 (水)

新刊「ソフトウェア業における工事進行基準の実務」

このたび、中央経済社より、新しい書籍を刊行しました。

「ソフトウェア業における工事進行基準の実務」

中央経済社  ISBN978-4-502-28580-6  

Sinkou 本書は、ソフトウェア業を対象に、新しい「工事契約に関する会計基準」への対応手順を示したもので、新会計基準のみならず、平成20年の改正税制、内部統制規制(日本版SOX法)といった関連法令への影響も含めて解説しています。
それは、「どの会社が、新しい工事進行基準の適用対象会社になるのか」という基本的な論点さえも、会計制度全体の仕組みがわからなければ判断できないからです。

適用開始まで、残された時間は限られていますが、本書が皆様の実務の一助になれば幸いです。

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2008年6月 9日 (月)

「工事進行基準で経営はこう変わる」第1回 補足

日経新聞のWebサイトBizPlusに連載している
「適用直前! 工事進行基準で経営はこう変わる」第1回の補足です。
読者の方から「会計制度の改正は、会計ビッグバンによるものとコンバージェンスによるものに区分されるのか」という質問をいただきました。
近年は国際会計基準との統合を目指すコンバージェンスの影響が強くでていますが、両者は明確に区分されるものではありません。
このようなご疑問は、文中の図が2004年付近で両者を区分するような記載になっていたことに起因しているのではないかと懸念しております。この図に、そのような意図はございません。本来ならば、グラデーションにするのがよかったかもしれません。混乱された方がいらっしゃいましたら申し訳ありませんでした。

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2008年6月 3日 (火)

ソフトウェア・IT企業向け工事進行基準セミナー

最近、セミナーの告知が多くて申し訳ありませんが、8月22日にソフトウェア業、IT企業向けに工事進行基準への実務対応セミナーを開催します。
先日、ご案内した7月7日開催分は日経ビジネススクール主催ですが、こちらは、みずほセミナー主催で、開催時間が午後の半日になっています。ご多忙で、お時間の都合がつかない方には、こちらの講座をお奨めいたします。

ソフトウェア開発への工事進行基準の導入と実務対応
「工事契約に関する会計基準」の基本的な考え方から実際の導入手順までを実践解説

主催 みずほセミナー 
日時 2008年8月22日 13:00~17:00
場所 航空会館会議室(都営三田線 内幸町)

《追記》

2009年中には、ソフト・リサーチ・センター主宰で、4月17日6月29日8月24日に開催予定です。

P.S こちらもよろしくお願いします 「国語 算数 理科 しごと」

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2008年6月 2日 (月)

ご質問への回答 

日経BIZ Plusの「マーケティングと会計の接点」についていただいた質問を、最近、BlogにUpしていませんでしたので、主なものを、まとめてご回答しておきます。

第17回「ライバルを探れ ~有価証券報告書~」(2008/04/11)
http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/eigyo/rensai/iwatani2.cfm?i=20080404ed000ed

(質問1)事業報告書と有価証券報告書は違うのか。

(答え1) 違います。
会社の株主には、決算期ごとに事業報告書が送られてきます。この事業報告書と有価証券報告書に記載されている決算書の諸数値は、同一のものですが、決算書以外の記載事項の範囲や精緻さが異なります。当連載で取り上げている事項の多くは、有価証券報告書のみに記載されている事項です。

(質問2)会社のHPに有価証券報告書がない。

(答え2) EDINETから入手してください。
http://info.edinet-fsa.go.jp/

近年、上場会社の有価証券報告書は、その会社のHPから入手できるようになっていますが、一部の企業では、自社のHP上で有価証券報告書を提供していない会社もあります。その場合には、EDINETを利用して入手してください。

第18回「ライバルはいくらで作っているのか ~製品(Product)と会計の接点~」(2008/04/25)
http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/eigyo/rensai/iwatani2.cfm?i=20080423ed000ed

(質問3)個別財務諸表を使う理由がわからない?


(答え3) 個別と連結のどちらを利用するかは対象会社のグループ経営の状態による。
ただし、製造原価明細の開示は個別財務諸表のみになります。

個別と連結のどちらを使用すべきかは、対象会社のグループ形態によります。連結財務諸表よりも個別財務諸表の方が開示事項が詳細のため、個別財務諸表が利用できる会社についてはそちらを利用したほうがよいでしょう。

P.S こちらもよろしくお願いします 「国語 算数 理科 しごと」

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