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2007年10月

2007年10月26日 (金)

「内部統制監査の実務上の取扱い」確定版

先日、10月24日付で、日本公認会計士協会から「財務報告に係る内部統制の監査に関する実務上の取扱い」の確定版が公表されました。

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/main/82.html

私が、注目していた重要な欠陥の例示部分は、公開草案から以下のように修正されています。

最終版
11.内部統制の重要な欠陥
(3) 重要な欠陥に該当するかどうかを検討すべき内部統制の不備
重要な欠陥に該当するかどうかを検討すべき内部統制の不備の状況を示す例としては、次の場合が挙げられる。
① 前期以前の財務諸表につき重要な修正をして公表した場合
② 企業の内部統制により識別できなかった財務諸表の重要な虚偽記載を監査人が検出した場合
③ 上級経営者層の一部による不正が特定された場合

公開草案
11.内部統制の重要な欠陥
(3) 重要な欠陥に該当するかどうかを検討すべき内部統制の不備
財務報告に係る内部統制の重要な欠陥に該当するかどうかを検討すべき内部統制の不備の例示として、次の場合が挙げられる。
① 前期以前の財務諸表につき重要な修正をして公表した場合や決算発表につき重要な修正をした場合
② 経理・財務部門の専門的能力や人員が不十分であるため、企業の内部統制により識別できなかった財務諸表の重要な虚偽記載を監査人が検出した場合
③ 取締役会又は監査役若しくは監査委員会による財務報告に係る内部統制に対するモニタリングが有効に機能していない場合
④ 内部監査機能やリスク評価機能が有効に機能していない場合
⑤ 上級経営者層の一部による不正が特定された場合
⑥ 統制環境に不備がある場合

そもそも、これらは直接、内部統制の不備を示しているわけではないため、「不備の状況を示す例」に表現が改められています。
公開草案の③④⑥が除かれているのは、例示としては抽象的という判断からでしょう。

また、本日、日経新聞のWebサイトBizPlusに連載中のコラム、「マーケティングと会計の接点」第6回が公開されました。今回は、具体的な計算事例等を用いて、減価償却と「俗な税効果」の関係を解説しています。

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2007年10月19日 (金)

システム管理基準 追補版 追加付録(案)の公表

2007年10月16日に経済産業省から「システム管理基準 追補版(財務報告に係るIT統制ガイダンス)追加付録(案)」が公表されました。パブリック・コメントの募集期日は11月16日です。

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=595207037&OBJCD=&GROUP=

今年の3月末に公表された、「システム管理基準 追補版」は、事例も豊富で、SOX法実務を進める上で参考になるものでした。
今回は、「追補版」の「追加付録」ということで、新たに以下の3つが追加されています。

付録7.財務会計パッケージソフトウェアの機能等一覧表(例)の使い方
付録8.IT 統制のための財務会計パッケージソフトウェア向けプロテクション・プロファ
イル(シナリオ例)
付録9.IT 統制目標とアサーションの関係の考え方

特に付録9は、各種書籍でも様々な表現で伝えられていた論点ですので、考え方を整理するのに役立つと思います。
作成に携わられた委員の方々のご努力には、頭が下がります。

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2007年10月12日 (金)

マーケティングと会計の接点第5回 補足

本日、日経新聞のWebサイトBizPlusに連載中のコラム、「マーケティングと会計の接点 ~会計制度から読み解く消費行動」第5回が公開されました。

http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/eigyo/rensai/iwatani2.cfm

今回のテーマは、減価償却です。減価償却は、典型的な会計用語ですが、なかなか理解しづらいもののようです。

減価償却計算は、経理部門(又はシステム部門)の方々が担当するため、日常業務で接する機会が少ないことが理解を妨げる要因と考えられます。

そこで、当連載では、「俗な税効果」という概念を用いて、減価償却が消費行動に与える影響を解説してみました。 したがって、今回は、定率法や定額法といった実際の計算方法については、まったく触れていません。それら減価償却計算の詳細については、次回、第6回で解説する予定ですので、しばし、お待ちください。

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2007年10月 9日 (火)

マーケティングと会計の接点第4回 補足2

日経新聞のWebサイトBizPlusに連載中のコラム、「マーケティングと会計の接点」第4回について補足しておきます。

http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/eigyo/rensai/iwatani2.cfm

本文中、交際費から除かれる費用の例示として、租税特別措置法施行令第37条の5をご紹介しています。この施行令は、あくまでも例示ですので、カレンダー、手帳だけが交際費の対象から除かれるのではありません。

当条文中の「その他これらに類する物品」の意味については、租税特別措置法関係通達に以下のように説明されています。

租税特別措置法関係通達

61の4(1)―20 (カレンダー、手帳等に類する物品の範囲)
措置法令第37条の5第2項第1号に規定する「これらに類する物品」とは、多数の者に配付することを目的とし主として広告宣伝的効果を意図する物品でその価額が少額であるものとする。

したがって、皆さんが、街頭で、よく目にするポケットティッシュなども、当然に含まれるわけです。

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2007年10月 4日 (木)

内部統制Q&Aの公表

10月1日付けで、金融庁より「『証券取引法等の一部を改正する法律の施行等に伴う関係ガイドライン(案)』に対するパブリックコメントの結果について」と題し、様々な資料が公開されていますが、その中に「内部統制報告制度に関するQ&A」が含まれています。
http://www.fsa.go.jp/news/19/syouken/20071002-1/05-1.pdf

詳細については、原文をご確認いただきたいのですが、ITシステム関連の箇所を抜粋しておきます。

(問12)  IT 統制はすべて同一のIT 基盤で集中管理する必要があるか。
(答) 実施基準は、「すべてを同一のIT基盤で集中管理すること」は求めていない。(以降略)

(問13) 業種、業態や業務プロセス等によっては、IT ではなく手作業による統制の方が適している場合もあるのではないか。
(答) (一部略)ITによる対応を必ず求めているものではない。

(問14)ITに係る全般統制に不備がある場合には、直ちに重要な欠陥となるのか。
(答)1.実施基準では、ITに係る全般統制は、財務報告の重要な事項に虚偽記載が発生するリスクに直接に繋がるものでは必ずしもないため、全般統制に不備が発見されたとしても直ちに重要な欠陥と評価されるものではないとされている。(以降略)

(問16)内部統制監査が受けられなくなるため、期末前3か月間はシステムを凍結するなど、内部統制の変更を行ってはならないとの議論があるが、どのように考えるべきか。9
(答)1.(一部略) 企業が業務の改善等の観点からシステム変更等を行うことは当該企業の判断であり、内部統制監査を実施しにくくなることをもって、期末日前の一定の期間においてシステム変更等を行うべきでないと監査人が結論づけることは適切でない。

いずれも、常識的な回答で、従来からの考え方を覆すようなものではないでしょう。

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