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2006年12月14日 (木)

与党税制大綱公表

本日、平成19年度の与党税制大綱が公表されました。

http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2006/pdf/seisaku-030a.pdf

税務的には様々な論点がありますが、システム開発との関連という視点でみてみると、やはり減価償却制度の改正が気になります。大綱から関連箇所を引用しておきます。

<減価償却制度>
1 残存価額の廃止
平成19年4月1日以後に取得する減価償却資産について、残存価額を廃止する。
この場合の定率法の償却率は、定額法の償却率(1/耐用年数)を2.5倍した数とする。

この、250%定率法と呼ばれる定額法の償却率の一定倍を定率法の償却率にする方法は、米国の税法でも採用されているものです。とりあえず、この値に償却率テーブルを修正する必要があります。

2償却可能限度額の廃止
  償却可能限度額を廃止する。
(1)平成19年4月1日以後に取得する減価償却資産については、耐用年数経過時点に1円(備忘価額)まで償却できることとする。
定率法を採用している場合には、定率法により計算した減価償却費が一定の金額を下回るときに、償却方法を定率法から定額法に切り替えて減価償却費を計算することとする。これにより、定率法を採用している場合にも、耐用年数経過時点に1円(備忘価額)まで償却できることとする。
この一定の金額とは、耐用年数から経過年数を控除した期間内に、そのときの帳簿価額を均等償却すると仮定して計算した金額とするが、納税者の事務負担を考慮し、取得価額に一定の割合を乗じて計算できるように、モデルケース(初年度は期首に取得し、その後に減価償却費の過不足額がないケース)を用いて、耐用年数ごとに一定の割合を定めておくこととする。

確かに、定率法は、耐用年数の後半で一気に償却費が減少するので、何がしかの手当てが必要だと思いますが、このロジックを組み込むのは厄介ですね。

(2)平成19年3月31日以前に取得をした減価償却資産については、償却可能限度額(取得価額の95%)まで償却した事業年度等の翌事業年度以後5年間で均等償却ができることとする。

結局、既存設備の償却残は5年間の均等償却になりました。税収へのインパクトを考えると致し方ないでしょうか。しかし、システム的には、取得日によって異なる償却ロジックを持たさざるを得なくなりました。

3 法定耐用年数の見直し
次の3設備について、法廷耐用年数を短縮する。
(1) フラットパネルディスプレイ製造設備 5年(現行10年)
(2) フラットパネル用フィルム材料製造設備 5年(現行10年)
(3) 半導体フォトレジスト製造設備 5年(現行8年)
     (中略)

まあ、これは耐用年数を短縮すればよろしいでしょうか。しかし、改めて見直してみると、こんな新鋭設備が10年持つわけないですよねえ、5年でも長いのでは。

4 固定資産税の償却資産については、資産課税としての性格を踏まえ、現行の評価方法を維持する。

償却資産税については、従来どおりということで。

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コメント

はじめまして、inobeと申します。
いつも、参考にさせてもらってます。
今度の改正の「定額法の償却率を2.5倍する」とか250%定率法とかの意味がわからないので、もう少し詳しく説明してもらえませんか。

投稿: inobe | 2006年12月20日 (水) 10時22分

inobeさん、始めまして。
確かに、250%定率法など、初めて耳にされた用語だと思います。
私の12月18日付けのブログで紹介した、経済産業省のHPにある資料が、事例もあってわかりやすいと思いますので、ご参照ください。
http://www.meti.go.jp/press/20061214004/zeiseikaisei-set.pdf

投稿: iwatani | 2006年12月21日 (木) 03時06分

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